私はこう思う!

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大洗研究所ETTメンバー見学会に参加して

猪狩 いづみ izumi igari
株式会社猪狩商店 専務取締役

去る10月5日、ETTメンバー見学会として、日本原子力研究開発機構(JAEA)大洗研究所を見学させていただきました。入構の手続きは施設ごとに身分証明書の提示が必要で、こうして安全が守られているのだと改めて気付かされました。見学の中心は「HTTR」「常陽」。
長年にわたって研究を重ねてきた施設についての説明を聞きながら、社会の変化に対応して技術革新が行われてきており、過去の目的を超えて現在の問題解決のための技術として、たとえばHTTR+水素製造装置を開発、進化させていることに驚きと期待を感じました。すでに喫緊の課題となったカーボンニュートラルに貢献する技術革新は、あらゆる所で取り組むべきものとなっていると思います。

また一つご紹介したいのは、今年の4月に福島県浪江町に設立された国の特別法人福島国際研究教育機構(通称F-REI)です。福島をはじめ東北の復興の実現、さらには日本の科学技術力・産業競争力の強化、国民生活の向上に貢献し、創造的復興の中核拠点となることを目指すところです。研究開発にとどまらず、研究成果を社会に実装していく場であり人材育成の場であること。そして、福島県の浜通りにある水素エネルギーフィールド、JAEA廃炉環境国際共同研究センターとその関係研究施設、福島イノベーションコースト構想推進機構関連施設などを広域的に結ぶ司令塔の役割を担います。地元市町村はF-REIのこれからに期待しています。

かつてSFの世界にあったものが現実となる、そんな技術革新を経験してきました。エネルギーの技術革新も化石燃料の利用から再生可能エネルギーの普及や水素の利用に向っています。私たちが、将来の世代にこの地球を無事に渡せるように、できることは何か、 しなければならないことは何かを考え続けたい。私の生活の先には世界の人々の暮らしが繋がっていることを忘れないで。

(2023年10月)

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