私はこう思う!

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人のエネルギー

水野 由布子氏 yuuko mizuno
一般生活者(元押し花作家)

専業主婦が多かった時代、趣味として押し花を始めた。楽しみながら一生懸命作っているうちに、知人から依頼されるようになった。良い物にしたいと工夫し、さらに手をかけることで依頼が増え、個人から花屋、結婚式場、ホテルに入っている花屋に繋がっていった。頑張り続けることで自分の形も出来上がっていった。しかし、ひとりでやる事には限界があり、苦しかった。流れの中で教室を始めたが、教室には癒しを求めに来る人が多く、心理学を学んだ。心理学を学ぶうちに、私は押し花を通して人に関わっていて、人が好きだという事に気づいた。時が過ぎ、女性の生き方も変化し、共働きも多くなっていた。

ボランティアにも関わった。PTA、町内会の総務、区に出来たフリースペースのボランティア、県に繋がる2つの女性団体と、多くの人に関わり人を学んだ。お金を貰わない組織の中で、知識を高め社会の為に積極的に発言し、行動する女性達に出会った。関わる人に刺激を受けた。異なる意見にこそ学びがあると知った。ETTに繋がる出会いもあった。そこでは、お互いを理解し協力し合う事が、何より大切だった。更なる学びの場所として、高級料亭の仲居、介護施設のスタッフ、学習塾とさまざまな場所で働いた。どの場所も入ってみなければわからないことがあり、入ると人が見えた。人の環境もさまざま、お金の為に働く仕事があった。仕事でもボランティアでも、人を学んだ。時代の変化・経験とともに、自分自身も変化し、興味・関心も変わっていった。ここに至る迄に約30年間。さらに社会は変化し、デジタル媒体を使った対話が増え、面談の対話が少なくなっている。

今、発達障害対応支援員として市立中学校に行っている。今年で7年目、毎年人が変わり状況が変わる。「人の存在を大切にし・歩調を合わせ・学びあい・育ちあう場所」として、人を支えたいと思う。人と人との連携から生まれてくる『人のエネルギー』を信じて、応援したいと思っている。

(2022年8月)

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