私はこう思う!

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Web会議に戸惑うけれど

大竹 由紀子氏 yukiko otake
総務省中部管区行政評価局行政相談委員/愛知行政相談委員協議会副会長

はるか昔、「遁(とん)花(か)の人」という言葉があった。その疫病に罹ると、皮膚が花のような模様になるが、一度罹ればもうその病から逃れることができる人の意。昨今は心が塞ぐ日々だが、国民へのコロナ感染が軽く済み、このような人が多くなるといい。そうすれば、今までのように自由に行動し、「新しい日常に変わる」生活に対しても恐怖心が減る。

COVID-19は疫病への恐れだけでなく、普通に生活している主婦にも「Web会議に参加せよ」と迫ってきた。そもそもWebとはなにか。「蜘蛛の巣?」正確に理解できないのが恥ずかしいので、この機に我が家のインターネット環境や、「Web会議」に参加できる初期設定の要件を調べてみた。ZOOMだの、SKYPEだの、わからないことが多い。

周りをみても、テレビや新聞だけが情報源の人は多い。スマホが普及しているとはいえ、まだまだ情報格差があるし、まして「Web会議」に参加する必要に迫られている人は限られている。「Web会議」に参加できない人はどんどん情報から取り残されるのだろうか。
働き方もジョブ型雇用が増え、時間や場所にとらわれず、都市から地方への移住を可能にした。在宅ワークでは、Web会議が有効だ。だが一方で、会話のタイムラグはあるし、意思疎通がうまくいかず、消化不良気味の討議になったりする。会議の基本はやっぱりお顔をみないと・・・。 

でも、戸惑いながらではあるがチャレンジしたい。
中部地区で活動する「中部エナジー探検隊」は今秋「サライ」の元編集長岩本敏氏に「人の持つ力」と題してエネルギー問題を新しい視点で捉え、心豊かに愉しく生きる方法についてのご講演を予定している。これを「Web会議」形式で安全で判り易く工夫できないかと担当者と協議中である。
今はすべてが過渡期。「遁花の人」はまだまだ多くない。参加してみれば、案外簡単に使いこなせて 気が付けば、「Web会議」が当たりまえの世の中になっているかもしれない。
「変わること」を恐れず、多少のミスには目をつむり、画面の背景をチョット綺麗にして、この難問にトライしたいと私はワクワクしている。

(2020年9月)

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