最近、ウェルビーイングという言葉がクローズアップ現代で取り上げられていました。「良好な状態」という意味であり、個人が幸せになれば、会社の業績があがり、ウェルビーイングな会社は、創造性3倍、生産性31%アップ、売り上げ37%アップする事がアンケートで分かりました。今までは、がんばって、がんばって、業績がアップするから仕事が楽しいと考えられていたのが、仕事が楽しいから、業績がアップするという真逆の考え方が注目されているとのことでした。
正に、WBC侍ジャパンの選手一人一人が、持てる力を出し切り、世界一を勝ち取ったことが、ウェルビーイングのお手本と称賛されていました。
職場のウェルビーイングとは、働く人が主体的に幸福度を感じる状態にあることをいうのです。
そこで、今、様々な企業が、導入し始めています。
ITを駆使して、大手ベンチャー企業が10万人のデータを集めて、コニュミケーションアプリを開発し、今時なのが、そのアプリによって、パソコン上で話をするのです。昔人間の私からすると、そこまでしないと、会話ができないのかと思ってしまいますが、話す内容まで、そのアプリが提供するのです。例えば、楽しかったことやその日の出来事をそのアプリを使ってパソコン上でコミュニケーションをとるようです。
ある企業の社長が、部下同士のコミュニケーションがとれていないことが分かり、導入したそうです。議題に上らないようなたわいない話を昔なら、例えばタバコを吸う場所だったり、飲み会や慰安旅行などでもできたけれど今はそれも難しいのです。その企業は、横の連携がとれるようになって、仕事の効率が上がったとのことです。
昔から雑談をしている職場は、生産性やモチベーションが高く、雑談を通して仕事をすることで結果が出ると繰り返し研究結果がでているそうです。かといって雑談ばかりする訳にもいかないため、規律と責任感を持たせることが仕事の能力アップにつながるのではないかと思います。
栗山監督は、侍ジャパンの選手に、そのような責任感を持ってもらうため、「侍ジャパンは、チームではなくてあなた自身そのものだ」と訴えたそうです。その結果、一人一人に責任感が生まれ世界一になれたのだとおっしゃっていました。
会社によっては、数人で散歩をしたり、二人揃わないと飲料水が買えないというところもあるそうです。今の時代は、会社など、経営者も、上から目線でなく、同じ目線に立つことが大事だと感じました。また、夜、飲みに行かなくても、ランチでもコミュニケーションをとるツールになり、部下から評価を受け、なおかつ部下を知る。失敗を共有することで、部下からの信頼を得て、ウェルビーイングな会社になるということです。
最後に、社員の“ウェルビーイング”を高める条件は、組織の連帯感「自分の組織と思えるか」が大事なのです。
今福岡市では、ウェルビーイングな企業を公共事業入札や銀行融資で優遇していて、400社以上が参加しているそうです。日本中に広まれば良いと感じました。
(2023年8月)