私はこう思う!

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芦野英子氏 eiko ashino
エッセイスト

85歳、無病息災、認知症、メタボなし。腰痛肩こり膝の病みなし。と書き連ねてみて、私もまだまだ使えるなと思っているが、この年代の職種に求人広告もなければ、テレビコマーシャルの化粧品や栄養剤などにも60代70代とのものはあっても80代にはという文言はない。80歳にもなればもうどうでも良いのか、すでに隠居分という訳なのかも知れぬ。何とも淋しい限りである。

わが家では夕食の支度は私の担当となっている。家人の健康状態や疲労の様子で材料献立を考え調理している。ところでETTの中では多分私が一番の古株の方ではないかと思う。これまでの長い間いろいろな事に参加出来た事はうれしく有意義な事であった。

21年度の報告、22年度の抱負を目にして、改めて感じ入っている。神津代表をはじめメンバーの面々の若い人たちの台頭を頼もしく思っている。
85年生きてきてこの先どのような日々がどの位続くのかと考えながら、私が卒業する日までの生き方を思い、今のこの時季は留年中だと思っている。あとどの位何単位必要なのかと数えてみて、私の単位取得は物を書き続ける事で埋められると悟った。

コロナ禍で出不精になったわけではないが、アクションは二の次にして、この際ETTもこれからはOBとして出来る事があれば参加する立場でいたいと思う。
東京市本郷区本郷で生まれた私は東京が古里なのだ。東京都文京区となった現在を思うと私も古いなあと思う。そしてエネルギー消費量が最も多い東京には発電所がない。東京の電力は皆地方で作られている。この事を考えると地方をないがしろに出来ない。

私は終戦を天津市で迎え、引揚船で祖国に帰った。今世界の平和を考えると、私の戦争体験にもいろいろ思う所がある。エネルギー問題もグローバルにとらえて大きく成長するETTであってほしいと希っている。

(2022年4月)

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