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私はこう思う!

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芦野 英子氏 eiko ashino
エッセイスト

庭に数本の樹木がある。おかげで幾分かのCO2を吸収してくれているのではないかとありがたく思っている。
今年は椿や石南花など予想以上の花をつけた。弘前公園の桜が散りはじめる頃に咲く山桜が、早々と同時に咲き始めたのには驚いている。これも温暖化の1つなのかと感じている。6月なのに錦木や紅しだれの小さな花々は、もう散っていた。
身近なところにわずかばかりの変化を見るにつけ、大きな波にのみこまれて行く現実を感じる。

ガス会社も石油を扱う会社も一様にカーボンニュートラルチャレンジ2050を目指し、脱炭素社会に向けて動きはじめている。
だが黄砂がやってくる中国などはどうなのだろう。お宅の黄砂だからお返ししますというわけにもいかず、日本は日本で出来ることを努力するしかない。
その中でエネルギー問題を考えると、今私たちは何をすれば良いのかという問題につき当たる。   

日本原燃ではMOX燃料の生産に向けてスタートを切った。
原子力発電所の問題は福島の大事以来何となくタブー視されているようでもある。最近に鹿児島川内、浜岡、柏崎刈羽を見学させてもらったが、いづれも数千億円の巨費を投じて災害に備える改良を試みていた。
原子力発電所のかかえる問題は他に最終処分の事もあって、多勢の人が疑問視する気持ちは解る。ETTが発足した当初は、石油に代わるエネルギー源を原子力に求めるという事でもあった。その為の多くの見学会、勉強会が行われ、見識を深めた。
MOX燃料が実際に用いられることになれば、その事もよく理解しなければならない。
エネルギー問題と環境問題を連動して考慮し前に進む解決策を求めなければならない。

深く大きなETTのテーマだと思う。

(2021年7月)

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