私はこう思う!

INDEX

IPCC第5次評価報告書から

山川 幹子氏 mikiko yamakawa
NPO法人愛知環境カウンセラー協会副会長

国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第5次評価報告書が公表され、人間の活動を原因とする地球温暖化が、異常気象や雪氷の融解など地球上にさまざまな異変をもたらしていると指摘しています。

報告書の骨子は、①20世紀半ば以降に観測された温暖化は、人間活動が主な原因である可能性が極めて高い。②今世紀末の世界の平均気温は0.3~4.8度上昇。③今世紀末の平均海面水位は26~82cm上昇。④世界の平均気温は1880~2012年の間に0.85度上昇。⑤世界の平均海面水位は1901~2010年の間に19cm上昇。⑥過去20年でグリーンランドと南極の氷床の質量が減少。⑦海洋酸性化が進行。⑧海水温が3000㍍より深い深層部でも上昇。と、極めて深刻な状態が指摘されていますが、この中で特に私が心に強い痛みを感じたのは、温暖化と人間活動の影響です。

温暖化と人間活動の影響について、IPCC評価報告書の表現は、第1次(1990年)は「人為起源の温室効果ガスは気候変化を生じさせる恐れがある」でしたが、第3次(2001年)は「過去50年間に観測された温暖化の大部分は、温室効果ガス濃度の増加によるものだった可能性が高い」と表現され、更に今回の第5次(2013年)では「温暖化は疑う余地はない。20世紀半ば以降の温暖化の主な要因は、人間活動の可能性が極めて高い」とその表現が強められました。

環境省は今年度も11月1日から3月31日までをウォームビズ期間としてエネルギー全般の使い方を見直しながら、低炭素社会を目指した普及啓発を進めていますが、今回は更にもう一つ、楽しく、温かく、快適に過ごすためのアイテムやアイディア、アクションなどをプラスした「ウォームビズ・プラス・ワン」を呼びかけています。

温暖化に影響を与えている「人間活動」は私たちの暮らしそのものです。日々の暮らしの中で「ウォームビズ・プラス・ワン」など、身近な省エネや温暖化対策を確実に実行し、未来に繋ぎたいと思います。

(2013 年10 月末)

ページトップへ