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日本の電力不足に中国が進出?

高松 美恵子氏 mieko takamatsu
元「新聞女性ジャーナル社」代表取締役

先日、テレビで鳥取砂丘を映し、県はここを観光地として内外に広めて行きたい意向だと紹介した。写真でその一部を見たことはあるが、砂丘がこんなにも広々と美しく続いているのを見るのは初めてで、その広さに感嘆しながら思った。「原子力発電撤廃。自然エネルギーで日本に必要な電力を」と声高に言う方々は、この砂丘を見てどう思われるのだろう。「この広さは太陽光発電に格好の場」と考えられるのかなと。

「狭い日本」というが、日本にはこの砂丘のように心を広々とさせる土地がある。熊本の「やまなみハイウェー」には美しい山並みと緑が優しく広がる草千里という草原がある。他にも各所にある日本の素晴らしい景観。それを電力のために壊したくない気持ちが強くても、自然エネルギーを原子力発電に代わる電力の一翼にするには景観も犠牲にしなければならないと聞かされて、「やはり日本は狭い」と思っていたら、中国でも大手の上海電力に、福島県西郷村の(東京ドーム12個分に匹敵する)山林が、村への届けも無く関係官庁も気づかない内に買い占められていたという。

県がその会社に連絡すると、同社から日本支社長と名乗る人が来て「買収の目的はメガソーラー。『中国政府の国家戦略に再生可能エネルギーのメガソーラー活用がある』という情報が入り、慎重に討論した結果日本進出を決めた」と事業内容を伝えたという。

同社は日本の電力自由化政策を見越し、太陽光発電の設置場所として他の県にも事業展開の計画を進めているらしいとのことで「日本の土地を買い占め、日本の再生可能エネルギーの開発に投資するのは日本の高価な買い取り価格が魅力。地元に税金も払うし雇用もできるから大変良いこと」と話したそうだ。このように中国が日本のソーラー事業へ参入することを日本の国会議員さん達は何と見る? 耳目で広く情報を集め、先見の明で日本が失うもののない政をしてくれる人、早く出てきて!と思うのは私一人ではないはず。
(上海電力の進出資料は2014年5月18日 テレビ朝日の放送より)

(2014年7月末)

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